東京高等裁判所 昭和56年(ネ)3213号 判決
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【判旨】
一第一次的請求について
請求原因1、2項の各事実は当事者間に争いがないところ、控訴人らの請求は、本件保証供託金が、控訴人らと破産会社間でその取戻請求権を実質的には控訴人らに帰属させる旨の合意のうえで、形式上、破産会社名義で供託されたことを理由として、破産法八七条に基づき破産管財人たる被控訴人に対し、その取戻を求めるものであるが、仮に右のような合意が存したとしても、破産会社名義で保証金が供託された以上、供託所に対しその取戻請求権を有するのは破産会社であつて、控訴人らが供託金の取戻を請求することはできず、右合意の効力として控訴人らのなしうることは、破産会社に対し供託金取戻請求権の譲渡を求めるか、あるいは破産会社が供託金を取戻した場合にそれに相当する金員の支払請求をすることにとどまりいずれにしても、控訴人らは破産会社に対し右のような債権的請求権を有するにすぎないから、これにより破産法上の取戻請求をすることは許されないというべきである(なお、仮に右合意には供託により破産会社が取得した取戻請求権を直ちに控訴人らに譲渡する趣旨が含まれていると解するとしても、その債権譲渡につき対抗要件を具備しないかぎり、独自の利益を有する第三者である破産管財人に対し対抗することはできないから、前示の結論には変りがない。)。
したがつて、控訴人らの第一次的請求は失当である。
(村岡二郎 片岡安夫 小林克己)